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こんにちは、院長の稲葉智弘です。今や、キシリトールという甘味料は子供から大人まで幅広く認知されるようになりました。これも、我々歯科医師の努力の成果ですと言いたいところですが、実はロッテをはじめとする大手企業が多額の宣伝費を投じて、国民へテレビを通じてアピールしてくれたおかげだと私は思っています。本当に感謝しております。果たして歯科医師会だけで、ここまでキシリトールを国民に認知させることができるでしょうか？

キシリトールは北欧（北ヨーロッパ）から生まれた甘味料です。白樺や樫などの樹木を使用してできた、虫歯の原因になる酸を作らない天然素材の甘味料です。１日数回、気軽に食べられて、しかも口の中に清涼感があり、虫歯を予防できます。最近、いろいろな食品に使用されています。医療現場ですと、糖尿病患者の輸液にも使われています。

私が今回のお話で皆さんにお伝えしたい事は、以前ですと歯科医院に行くと必ずと言って良いほど、「甘い物は虫歯になるから、控えてください」と歯医者や衛生士に注意されていましたよね。でも、私も子供の頃お菓子は大好きでしたし、塾をさぼって駄菓子屋に行って怒られた事もありました。今でも、お菓子は大好きです。それなのに、子供達に対して「お菓子をたべるのは控えましょう」なんて言えないですよ。私はこの矛盾にどうやって対応すればよいのかと考えていましたが、ある有名なキシリトールの第一人者の先生がこんな事を教えてくれました。「子供はお菓子が大好きだから、食べればいいんだ。でも、食べた後にキシリトールガムを噛んでもらえば虫歯リスクが下がるのだよ」と教えてくれました。発想の転換というか、今までの常識を覆す発言にすごく共感したのを覚えています。

というわけで、子供に限らず、大人の方に幅広くキシリトールガムやタブレットにお勧めします。写真に示すように、歯科医院限定のキシリトールガムがあります。右側のタブレットは東急ハンズでも購入できます。キシリトールの含有量が多い製品です。

キシリトールは虫歯の原因になる酸を抑制しますが、歯の再石灰化を促す甘味料もあります。お互い使い分ける事が必要です。詳しくは当医院まで。