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歯の神経を大切に
歯は生きています。痛みを感じたり、食べ物の固さを感じたりすることは大切なことです。
歯の中には歯髄という神経、血管が含まれる組織があります。骨で例えると骨髄です。
この写真は下顎智歯(親知らず)の割面です。歯髄腔という部屋があります。
この写真は歯から取り出した歯髄です。歯のタイプによって形が違います。ちょうど歯を縮小したような形をしています。大学院時代の研究テーマが歯髄細胞でしたので、取り出すのは得意です。
歯髄には幹細胞が含まれており、歯の再生を担当しています。歯が深い虫歯やストレスが加わると、内側から壁を作って厚みを増しています。なので何十年も歯が使えるのです。
虫歯が深くて歯科医院を受診すると、
『虫歯が深いため削ると後から痛みが出ますので、神経を取ります』
と言われたことはありませんか?
或は、
『ブリッジをはめた後、後から痛みがでると困りますので予め神経を取ります』
と言われてたことはありませんか?
とにかく日本の歯科医は世界的に類を見ないほど抜髄(歯髄を取る、歯の神経を取る)を行います。
歯髄を取ってしまうと、歯は死んでしまいますので、歯の強度が著しく弱くなり、折れ易くなります。枯れ木のようになってしまいます。
もし、あなたが現在歯科医院に通っていて、次回歯の神経を取る予約をしていたら、もう一度考え直してみて下さい。もしかしたら、神経を残せる別の治療方法があるかもしれません。
当院のコンセプトは『できるだけ抜髄しない』です。抜髄はいつでも行えます。しかし、一旦神経を取った歯は元には戻せないのです。やむを得ず抜髄するケースもありますが、他の歯科医院と比較して明らかに少ないです。
このページをご覧になられている皆様に、歯髄を残す大切さをご理解いただけますと幸いです。
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