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インプラント併用の最新部分入れ歯について
院長の稲葉智弘です。
下アゴの奥歯が無くなった場合、インプラントを2本にするのか、或は部分入れ歯にするのか悩む方が多いかと思います。
下アゴの骨の中には、下顎管という血管と神経が通っているトンネルがあります。この下顎管からどれだけ骨の高さと厚みがあるかで、インプラント手術の可否が決まります。無理してインプラントを入れると下顎管を傷つけてしまい、麻痺が残る事故が起こってしまいます。これから、お示しするケースは十分な骨の高さと厚みがなかったため、短いインプラントを埋め込み部分入れ歯の支えとして使用しました。ブリッジと同じくらい安定感のある部分入れ歯に仕上がりました。
この部分入れ歯は、ドイツ式義歯の仲間で「リーゲルテレスコープ」と言います。一般的に行われている「クラスプ」という金属の留め具を支えの歯に掛けるわけではありません。
通常、歯が無い部分は赤いプラスチックで覆う必要があります。入れ歯を支える歯への負担を軽くするために、プラスチック部分は大きくする必要があります。それでも、支える歯が少なかったり、神経を抜いて弱っている歯への影響はあります。
奥歯が無い場合の部分入れ歯で起こる「回転沈下」という副作用をほぼ取り除くことに成功しました。入れ歯の支えとなる歯への負担が大幅に軽減され、亀裂の入っている歯も抜かずに有効活用しました。患者様に装着後、若干の義歯調整を2回しただけで使用可能となりました。まさに21世紀のドイツ式義歯と言えます。
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